
『株でいこう!』発売記念!! 編集プロデューサー・飯高氏ロングインタビュー
いよいよ発売された『株でいこう!』。意外なことに、これを企画・編集したのは、『SIMPLE2000シリーズ』などでおなじみのD3パブリッシャーさん。しかも出版プロジェクト初の企画だったという(発売の遅延から実際は、HOWTO本やアンソロジー本などが先に発売…)。そこで編集プロデュースを担当した、D3パブリッシャー経営企画室・飯高氏に企画当初から、今後の予定までじっくり語ってもらったぞ(聞き手・Game-Style編集部斎藤)。
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『株でいこう!』知られざる原点…
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- いよいよ発売された『株でいこう!』ですが、そもそもD3パブリッシャーさんがなんで、こういうものを企画したのかなぁってところを聞きたいのですが…。
- 飯高氏:
- そうですねぇ。そもそも、社名にある『D3』っていうのは3つのドメインという意味で、ひとつは“ゲーム”、次が“音楽”、そして“出版”っていう考えがあって。その3つをやるんだっていうのが、D3パブリッシャーの基本方針なんですよ。なので、はじめから『出版は、いつかやる』っていうのが決まっていました。うちの伊藤(注・代表取締役社長伊藤裕二氏)は、もともとリクルート出版(注・今のメディアファクトリー)出身でして、伊藤の中ではずっと思ってたことらしいんですね。
それで、たまたま、伊藤から『出版で知っている人とか、ノウハウはあるか?』と聞かれ、資料をまとめて渡そうとしたら、『いやいや、渡さなくていいから。お前がやれ』みたいなところから、出版部門が立ち上がったのがきっかけです。実際、他のメーカーさんも自社ソフトの攻略本などを手がけられてるところもありますが、『SIMPLEシリーズ』で攻略本を出すとしたも、自社コンテンツを冷静に見られない可能性があるし、売れないんじゃないかと…(笑)。そこで『始めは、普通の出版から…』っていうのが、始まりですね。出すからには『D3の本はおもしろいよね』っていってもらいたいというのがあり、どういう風にしようかっていうときに、次女が欲しいということになりまして…。 ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、D3には“双葉理保”というキャラクターがいるのですが、長女ということもあって、伸び悩みがありまして(笑)。長女なので、社内では色々可愛がってるんですけど、ユーザーからも可愛がってもらえる次女を作りたかった、というのがまずひとつあります。ゲームで次女を作るとなると、ヒットセールスがない限り、難しかったり、ゲームという制約の中でのみ活躍する次女を作らなきゃいけなくなったりする。そういう意味では出版の方で、次女を作りたかったっていうことです。まあ、萌え本は嫌いではないというのもありますし。
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- 嫌いではないというのは、微妙ですね(笑)
- 飯高氏:
- 2003年の冬コミで、20年来の親交ある、ミルミルさんと会いまして。この人は、ずーっと株をやってる人なんですね。で、毎年300万以上儲けては、儲けた分を貯めることなく使い切るという、オタクの鏡みたいな人なんです。
それで話をしてるうちに、『株はいいよぉ〜』みたいな流れになって、『なんでいいの?』って聞いたら、『オタクとしては、オタク企業でお金を儲けて、そのお金で欲しいオタクグッズとかイベントとかに出てオタク企業に還元することで、さらにこの市場を活性化させるっていう生きがいがあるじゃない?』、『ならオタクのための株式の入門書っていうのは作れないのかなぁ?』と話をしたのが、『株でいこう!』のきっかけになったんです。
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- 最初に『株の本を作ろう』ではなくて、『キャラクター性のある萌える本からいこう』っていう中で、どんな風に作ろうかって考えていたら、株になったという流れなんですか?
- 飯高氏:
- いま思えばそうなんですけど、その時点では、両方はまだくっついてなかったんですよ。そのあとどういう風にしようかと考えて、基本的には若い人でもリアルタイムにネットでトレーディングができるようになってきた、っていう流れの中で『その入門書を作ろう』と。それでどういう人がターゲットかっていうと、ネットトレーディングをこれからやっていくのは若い人しかいないし、ミルミルさんではないですが、オタク企業に還元するってことであれば、オタク向けの本にしようっていう話で、まずは始まったんですね。
進めていく中で、『本当に実用的なオタク企業の見極め方』だとか、『買い方』といった実践、つまり中級者以上の部分っていうものに特化して話を進めていった方が、ネタ的には面白いんですね。始めはその方向で、ミルミルさんと一緒に本を作っていこうって動きで進んでたんです。それが去年の6月、『東大生が書いたやさしい株の教科書』っていうのが出て、『そうなんだ!? すごいな! こういう方向性もあったんだ!』って喜んで買って読んだら、私の頭脳がその本についていけなかった(笑)。
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- やはり、東大生が書いている本だと?
- 飯高氏:
- 『どこが、やさしいんだ!?』と。東大生にとって“やさしい”のか、東大生が“やさしい”と思っているのか、どっちにしても私には“やさしく”なかったんですね。でも、それがすごい売れてる。でも、買った人の3割くらいは自分と同じで、『もっとやさしくしてくれっ!』ってツッコミたくなるんじゃないかって思ったんですよ。
株(経済)についてこういうこといったらおかしいですけど、もっと低いところから、バリアフリーで教えてくれる本が欲しい。中学生くらいからでも分かる株の仕組みっていう本を読んでみたいって思ったんです。それで、『もっと分かりやすくするにはどうしたらいいか』と考えた時に、キャラクターを使って分かりやすく説明しよう、と。そこでミルミルさんには、『お互いに、伝えてゆくターゲットを分けてゆきましょう』と方向性を分けることにしました。そして、昨年11月にミルミルさんはKKベストセラーズから『萌える株式投資 一攫千金!超豊かなオタク生活』を上梓されました。『株でいこう!』の方は去年の5月にマスターピースさんが加わり、ようやくそこからスタートしました。とはいえ、当初はキャラクターの設定やストーリーについて、ディスカッションの繰り返しばかりでしたので、実際に動き出したのは去年の7月くらいからですね。
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- キャラクターを描くのに、『株』を『妹』にするっていう天恵が降りたのは、誰に降りたんですか(笑)。っていうか、きっかけっていうのは何があったんですか。
- 飯高氏:
- そうですねぇ。どういったらいいんですかね。始めはアリサとエリカが妹っていう話で進んでいたんですね。主人公に、おじいさんの遺産が残されて、その遺産の中に株の精が居たんですよ。で、その株の精に、『おじいちゃんの遺産と遺言だから、一緒に株を始めましょう』っていわれる、単純なストーリーから始まっていったんですが、なんか面白くないんですね。
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- 絵本みたいですよね。
- 飯高氏:
- うん、絵本みたいですよね! で、なんかすごいストレートな話で、なんだろうなぁ。面白くないなぁ。
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- 文部省推奨の『株が分かる本』になりそうですよね。
- 飯高氏:
- そうなんですよ。なので、『どうしたらいいのかなぁ』っていっているときに、昔、仕事で領収書をたくさん処理していた時期があって。その中に、『妹式会社(いもしきがいしゃ)』って書いてある領収書が何枚かあって(笑)
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- すごい書き間違いだ(笑)
- 飯高氏:
- 書き間違いですね、完全に。で、それを思い出したんですよ。話し合いの最中に。その瞬間に、上着を乳首ぎりぎりまでたくしあげた妹が現れて、『そっから上を見せんかい!』『いや“上げどまり”なので、これ以上はあげられません!』っていう会話のイメージが出たんですね。
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- なるほど〜。
- 飯高氏:
- 『コレだ!』と。上げどまりと妹式会社が合体した時にビジョンが出たというのが(笑)
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- なるほど〜。請求書の書き間違いで…っていうか、書き間違えられた請求書があったっていうのが。
- 飯高氏:
- そうですねぇ。なので、ここまで来たらタイトルに『妹』と入れましょう、堂々と株のように妹という字を置いて読み間違えさせましょうとなったんです。ただ、本当にそう読み間違えるのかっていう問題になったので、うちの稟議書とかの中に、わざとらしく『妹式会社』と入れてみんなに回したんですけど、誰も気づかない(笑)
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- ああー、やっぱり間違えるんだ、と(笑)
- 飯高氏:
- やっぱり読めないんだ、と(笑)。冷静になると分かるんでしょうけど。流れの中で見た時に、分からないんですね
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- それはうちのスタッフでも、電車の中吊りで間違えて読んだ経験があるらしくて、サラリーマン向けの週刊誌で『週末に始める妹』と読んで、ビックリしたらしんですけど、ちゃんと実験したっていうのがすごいですね。
- 飯高氏:
- 社内でね、ちょっと…なのでこれは通ると。『よし、妹式投資っていう言葉を流行らせてやろう』っていう話の中で、こういうシチュエーションっていうのを、毎回話の中で、こうやって、こういうふうにしましょうとか。打ち合わせの席で、私がこう妹になりきって、方向性を決めて。そのうちに、シナリオの風森さんが製作チームに加わってこられて、彼自身も株の経験があるものですから、じゃあ『ロウソク足は白いストッキングですね!』とか、そういう馬鹿な展開が加速度的に増えていったんですね。ただ、『可愛い妹の取引(売買)はいかがなものか?』という意見もあって『脳内変換』という設定ができました。そこでようやくストーリーの骨子が決まってきました。
主人公に株をやらせるため未来からやって来たが、あまりにも出来が悪いので改造してしまったら、株がみんな妹に見えるようになってしまった。もともと妹フェチなので(笑)、変換する場所を間違えた形でいこうっていう流れになったのがきっかけですね。
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- じゃあ、ストーリーも『まず妹ありき』で決まっていったんですか。
- 飯高氏:
- ええ、『まず妹ありき』です。それで『萌える』っていうシチュエーションの中に、『ヒロインしか萌えるものがない』っていうところに私個人としては、ちょっと不満があって。『萌える』っていうシチュエーションが主人公だけであると、例えば『そそる』ってなったときに、男のキャラクターにしても成り立つんですよね。ある意味『もえたん』はそういう意味ではすごいよくできてた。英単語自体に工夫をかけてたっていう素晴らしさがあった。じゃあ、『株本はどこに新しい可能性が見つけられるのか?』と。実際にあるものだし、法律上やたらに変えることの出来ないものですから。その中で、『株(会社)自体を妹にしてしまっちゃえば(笑)』っていう発想は大きかったですよ。こういう風に変換が面白いネタっていうのは、実は株以外あまりなかったりする。つまり、法律の本であったら、法律を女の子にすることは出来ない。難しいですよね。美術書も同じですよね。当然、英単語も難しい。これで『もえたん』とは違った可能性を見つけられたと思いました。

▲ D3パブリッシャー出版事業プロジェクトリーダー・飯高慎也氏。
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『株でいこう!』タイトルにも歴史あり
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- それで、タイトルが『株でいこう!』に決定したのはいつごろですか?
- 飯高氏:
- 始めは『株るんです』っていうタイトルがあったんですね。妖精の女の子の名前を『かぶるん』にしようと。そのころは『たん』をタイトルや名前に使うのはできるだけ避けたかったんですね。それは『ぽぽたん』や『もえたん』などに敬意を払うということと、今までの本を、もう一歩リスペクトしたいっていう理由でした。
結果的に株の妹たちの名前は“株たん”になってしまいましたが…これは“単元株(たんげんかぶ)”という名称から来ていたりします…ですから本当は“単株(たんかぶ)”ちゃんだったり…(笑)。妹になった時点で、『やっぱり株と妹を見間違う人がいるんだったら、堂々と妹って入れよう』っていうところで、じゃあ、『妹なんとか』にするにはどうしたらいいっていう話の中で、Overflowさんのゲームで『妹でいこう!』っていう作品があって、すごくいいタイトルだなぁって。ストレートじゃないですか『いこう!』っていう考え方が。
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- なるほど。
- 飯高氏:
- その使い方ってどうなんだろって色々ネットでも見たんですね。どういう風に株のことを、みんなストレートに表現してるのかなぁって見ていく中で、『中国株でいこう』とか、そういういい方をして、ブログだとか掲示板とかに書き込みしている人が多いんですね。それであれば我々も『株でいこう!』って、決心しました。『株でいこう!』ってタイトル自体、決意の意味をこめていきたい。じゃあ、最後はビックリマークだよね。っていうことで、つけたのが『株でいこう!』なんですよね。でも、準備稿の段階では、『いこう』が『逝こう』になってるんです。ネットの流れを見ていたりしたものですから、そっちになってて。
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- 確かに『逝こう』で進めていた時期は結構長かったですよね。うちも何度かそれで企画書を書いたことがあったので。
- 飯高氏:
- 個人的には気に入ってたんですが、流通するものなんでやめてくれと。ぶっちゃけた話、損している人もいるので、タイトルで『逝こう!』は洒落になりません、と。さらに妹道連れに見えたら、余計まずい、と(笑)。
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- 確かに。ネガティブなイメージがつきそうですね。
- 飯高氏:
- まあ、それであれば、どうしようかと。カタカナにしたり、『行こう』にしたり、色々意見があったんですが。まあ、素直にひらがなで『いこう!』にしようと。っていうことで、『株でいこう!』とまとめたのが、最終的な感じですね。サブタイトルも『お兄ちゃん』を漢字にするかひらがなにするかっていうのがあって。ひらがなだと妹が呼んでくれてる感があるからっていう案と、パッと表紙を見たときに、兄と妹の字が並んでいるように見えた方がそそるっていう案もあって。
実は発表前っていうか、表に出す以前まで…正確にいうと10月ギリギリまで、『株るんです』と『株でいこう!』と、漢字違いの『株で行こう!』で悩んでて。11月に1回、まとめたというのが実際のところですね、はい。
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- もう少し中身について教えてください。
- 飯高氏:
- ちょっと値段が高いので申し訳ないんですけど、そこは満足していただける内容にはなってますし、ほんとに『株って何?』ってところからスタートしてまして、東インド株式会社から説明してるんですね。そっからいかないと、株の歴史って分からないし、株の仕組みの元祖はその東インド会社の時代ですし、日本では“株”という呼ばれ方は江戸時代までさかのぼらないと分からないので、そこからきちんと説明しています。逆にいうと、普通の株式本ではいっちょ前のトレーダーになるには、一冊の本で大体全部まかなえるんですけど、この本に関していうと、一冊読んじゃっても、いっちょ前のトレーダーには遙か遠く及びません。ただ、株の基礎知識などは、深く理解できる仕様になっていますので、読み終えて、それ以上“知りたい”“やりたい”方は『萌える株式投資 一攫千金!超豊かなオタク生活』とか、他の本を買って貰えれば…(笑)。
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- ということは、これを読むと、『東大生が書いたやさしい株の教科書』が優しくなったりします?
- 飯高氏:
- ちょっと優しくなりますね。後半ついていけない部分も出てくると思うけど、でもその時にはもう人間的にはだめになってます。つまり東大生の本を読みながら、ここで『株の取引』って書いてあるのはもう『妹』でしか読めない人間になってますから、ある意味、廃人と化してます。
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- ある意味、どの株の本よりも面白い。
- 飯高氏:
- ええ(笑)。『脳内変換でみるみる覚える』っていう、あのキャッチコピーは伊達ではなくて、この本で一度勉強してしまうと、以下全部全て、読んだ読者は株でしか物を…妹でしか物を見れなくなるので。『東大生が書いたやさしい妹の教科書』になってしまう。
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- ああー(笑)
- 飯高氏:
- 株のことが書いてあるんだけど、自分の中では妹として変換しながら読むでしょう。うちのスタッフみんなそうですよ。株式の本読むと、ライブドアとか出てるじゃないですか。もう、そのイメージしか出てこないんですね。時間外取引っていうのは、『寝てる妹たちを引きずり起こして、連れて行く』絵しか出てこないわけですよ(笑)。そういう意味では廃人になる可能性があるので、かなり危険度が高い本ではあります。
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- 気をつけて読んでもダメですかね。
- 飯高氏:
- 気をつけてもダメ。構成を一度覚えてしまうともう…廃人ですね。でも、わからない世界をおいておくよりは、廃人になってでも、一つでも多くの世界を知ってもらおうっていう意味では、いいことだと思いますし。
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- 脳内変換ができる、選ばれた人間になれる(笑)
- 飯高氏:
- (笑)。そうですね〜それで脳内変換が可能になるということですね〜。そうすると毎日のワールドビジネスサテライトも、萌え番組みたいに見えますから。
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- それは気づいてたんですが、読んだ後にほかのものが面白くなるのは思ってませんでした。
- 飯高氏:
- そういう意味でポイントは『擬人化』したことで、脳内変換は面白いと思いますね、はい。また、特に脳内変換をうまくご理解いただけるように、イラストの枚数を圧倒的に増やしたり、ストーリーやデザインにこだわったりしまして、マスターピースさん、ラナグラフィックスさんには、大変ご迷惑をおかけしたかな(笑)と反省しています。

▲ STOCK 1の勉強パートのラフ画。
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萌えコンテンツが危ない!?とは…
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- 本の導入部で『未来の日本には萌え文化が無くなっている』ってなっていますが、あれはどういった考えでいれたんですか。
- 飯高氏:
- あの設定はですね、今は俗にいわれる萌えやオタク産業というものが活性化していますけれども、将来的にこのままずっと頑張っていけるのかっていう不安があって。萌えっていうのは、私の自論ですけど『わび・さび・萌え』って感じで日本人独特の感覚だと思ってるんですね。だから、萌えっていう部分に関して、逆に将来的危機感をもってるんですよ。っていうのは、やっぱりアメリカから入ってきてるコンテンツ、アニメ映画とかあるじゃないですか。あれが今の子供に深く浸透してるんですよね。たとえば『Mr.インクレディブル』だとか『ファインディング・ニモ』だとかって、すごいいい作品じゃないですか? でも、あれを見た子供たちが大人になったとき、萌えアニメやコミックを見せられた時どうなるのかっていうと…多分萌えないんじゃないかって。さらに、彼・彼女らが社会人になって、アニメやコミックを作り始めたときに、コンテンツの内容が今と変わってくるんじゃないかと…。
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- う〜ん。
- 飯高氏:
- テレビでいえば、今の子供に見せるアニメっていうのは結構空白があるんですね。小学生の頃に見るもの、昔でいえばゴールデンタイムに観る娯楽アニメが実はポコッと無くなっていたりしてて、そこらへんを埋めているのが映画の『Mr.インクレディブル』だとか『ファインディング・ニモ』だとか『トイ・ストーリー』だったり。中学生くらいになって、ちょっとマセたころになってようやく『ガンダムSEED』だなんだってなってくるんで、危機感を感じてます。
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- そうですよねぇ。低い年齢だと、『ドラえもん』を見てたりすればいいんですけど…。
- 飯高氏:
- 『クレヨンしんちゃん』とか。小学校2年生から10歳くらいまで空白があると思うんですね。それに、女の子はその後もない。『ガンダムSEED』が中学生を中心とした“女の子”に人気が出たっていうのは、当然作品の面白さが最大の理由ではありますが、そういった背景もあって、他に強力なライバルコンテンツが長年空白であることもあると思うんです。
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- 見るものがない…ですね。
- 飯高氏:
- なので、そういう意味で、そのために千年後には日本の萌えは消えて、下請けでお願いをしていた中国とかに萌え世界の中心は移ってる。そこで日本の歴史に干渉して、未来に萌えを復活させようとして、使者がやってくる設定だったりするわけですよ。なので、実は歴史を変えるっていうのが大儀で始まるストーリーなのですが、今回は『やっと株のやり方を覚えたぞ! よし! これから歴史を変えてゆこう!』で終わっている(笑)
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- うんうんうん。
- 飯高氏:
- 『まだ組織の一部もやっつけてないやん! 姿すら出てこないやん!』ってところで終わってるので、実は『〜2』を作るくらいのつもりで覚悟してます。だからさっきいったように他の株本では1から10まで教えてくれるとすれば、これは1から3、もしくは4くらいまでしか書いていません。で、その後の実践編。ま、どうやったら株を見分けられるのか、どういう風に選択をしたらいいのかっていうものを、もし書く機会があるとするならば、それは、次の本へと。でも、時間外取引とかM&Aとかが、現実に起こってしまったので、今回慌てて前倒し的にストーリーや内容を変更して追加しました(笑)。結果、発売日が延びてしまったわけですが。
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- でも、今回の騒ぎで日本風な株式会社のあり方が、やっと普通のありかたになるかもしれないですね。
- 飯高氏:
- そうですね、株主がやっぱり企業を動かすというか、株主が企業を持ってる。それをわかってもらいたくて、あえて『株式会社ってなに?』ってところに、ダンボールに、いっぱい詰まってる株たんのイラストをお願いしたんです。つまり、株たんの集合が株式会社であって、その株たん一人一人持ってるのが株主(おにいちゃん)。つまり株式会社とは株たんとおにいちゃんで構成されていいることを訴えたかった部分もあったんです。だから、経営者って出てこないですよ、この本の中には。
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- ああ〜。
- 飯高氏:
- 会社を株式会社っていっても。経営しているのは妹たちなんです。だから『ポイズンピル』のイラストにしても、経営者がこうボタンを押そうとしているのではなくて、追い詰められた株たんたちが押そうとしてる。つまり、株が会社本体であって、それに作戦や指示をするのが経営者かもしれないけど、実際に動くのは、株。イコール株主たちなんだっていう。
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- 確かに本の中で経営者って出てこないですね。出てくるのは送ってきてくれる社長だけですよ。
- 飯高氏:
- ああ。あれはですね、人間としては社長なんですけども、影の人物というかね。実はですね、誰かの子孫だったりする。だから、どんな顔なのっていわれても、光太郎がひげ生やしたくらいのレベルでしかなくて。出てくる男は光太郎や光を含め、みんなお兄ちゃんなんですから。
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- え〜?
- 飯高氏:
- ええ、どんなに老けようが何しようがお兄ちゃん。で、用語集とかも、全部それで統一しているので、用語集もばかばかしいというというか。格言とかも『ウォール街の格言』とは書かずに『ウォール街のお兄ちゃんの格言』(笑)。アナリストってなに? エコノミストってなに?ですよね。それは、『妹の成長を見守るプロのお兄ちゃんたち』(笑)。
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- プロのお兄ちゃんたち、いいなぁ〜。

▲ STOCK 1のストーリーパートのラフ画。
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『株でいこう!』のこれから
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- 本の中身は実際に見てもらうとして、今後の展開などはどうなってますか。面白いそうだからやって、これからは真面目本しか作りませんっていうんじゃないっていう話が(笑)
- 飯高氏:
- まずこの本を買っていただいて、読んでいただいて、株たんを初めとしたアリサやエリカなどのキャラたちに愛着を持っていただけると嬉しいです。それで、自分なりの株たんを、みなさんの心の中に持っていただくと、嬉しいんですけど。多分、企業さんもですね、自分の中に自分の株たんを持っていただけると嬉しいのかな。『JR○日▼たん』とか『LFたん』とかね。自分の中でそういう風なことを思っていただくと、何となく自分の会社の株が、妹のように思えてくる。今、妹がやり取りで悲鳴をあげているのかどうかっていうのが分かってくれたりもしたらいいなっていう。
そういう企業さんが『じゃあぜひうちに』みたいな話をいただけるとね、すごい嬉しいなっていうのが希望ではありますね。それと、双葉理保…長女では成しえなかった部分で、フィギュアみたいな物とか、二次展開もできたら進めていきたい。光太郎じゃないですけど愛でて貰えるところとパートナーシップ組んでゆきたい。イラストで喜んでもらうのもあるんですけど、やっぱり立体な形でも愛でてもらいたいっていう意味では、そういった展開もしていきたいなぁ。まぁD3ですので、今後、ゲームもあれば…。まぁいろいろ展開ができればと思ってます。
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- ところで、今年の夏コミにブースが出るそうですが…。
- 飯高氏:
- 『幕末恋華・新撰組』って去年出た乙女ゲームなんですけど、これがすごい評判なんですよ。それで夏コミに企業ブースで出るんですが、そこに相乗りさせていただくことになりました。今はブースの名前をどうしようかと悩んでいて、もしかしたら『爆裂廉価・新撰組でいこう!』とか『株でいこう 近藤さん新撰組しよっ!』になるかもしれないですね(笑)。
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- 現状決まっている商品とかはありますか。
- 飯高氏:
- 実はこの本の中に入れてるイラストっていうのが220点以上あるのですが、イラスト本ではないので190ページあっても、220枚のイラストを収めるとなると、どーーーしても小さくなっちゃうんですね。見開きで入ってる絵とかもあるんですけれども、全体的に小さくせざるを得ないし、字がかぶってるものもある。吉井ダンさんが手を抜かずにしっかり描かれてるのと、ちょっと他とは変わった手書き風のラインをしたり、塗りも彩度を押さえて水彩調でサッと塗ったりと。イラストとしても綺麗なものになっているので、それはちょっと、ゆっくり見ていただきたいなっていうのもあって、描きおろしも含めたイラスト集を計画しています。あとは、テレホンカードとかですね。
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- そうですか。商品情報などは、ここでもフォローアップしていきたいですね。では、長い時間ありがとうございました。

▲ STOCK 1のストーリーパートのイメージラフ。
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(C)株でいこう!製作委員会
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